認知症は訪れる〈３〉介護側の対応 | さんにちEye 山梨日日新聞電子版 - 山梨日日新聞

■認知症を心配して認知症に
　もののとらえ方には、何にでも２面性があります。例えば自慢話の相手をしているとき。「うんざり」「聞かされる身にもなってよ」「少しも楽しくない」…ネガティブですね。一方、「（自慢する本人に）楽しい思いをさせられて、私はなんて優しいんだろう」…ポジティブです。同じことをしているのに、気持ちがネガティブかポジティブか、心の持ち方次第ということです。（物乞いが）お金をもらうとき、「施しを受けるなんて悲しい」だとネガティブ、「お金をくれた人は喜びを感じているだろう。私は良い行いをする機会を与えたんだ」はポジティブ。こういうふうに、いつでも気持ちがポジティブかネガティブかで、人生が変わります。ポジティブな気持ちを持っていると幸せになります。例えば若年性認知症になった２人。「本を読むそばから忘れるのが嫌だったが、最近は読んでいる瞬間が楽しければいいやと思えるようになり、読書がとても楽しい」。この人はポジティブ。病気を受け入れることができています。「認知症を治すため、ヨガ、水泳、カラオケ、サプリ。友達と会い、旅行して、忙しすぎて眠る暇もない。どれもこれも楽しくない」。この...

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