“自分で操っている”満足感が味わえる、ダッシュを繰り返すような加速
冷たい感触のシフトレバーを握り、少し深めのクラッチを踏み込んで1速へ。さて最初の出足はどんなものかと思いつつ左足を戻していくと、予想通り、いやそれ以上の勢いで弾むように飛び出していくトゥインゴ S。「わははは」と笑い出したいのをこらえながら、2速、3速とシフトアップするたびに、ダッシュを繰り返す感覚がとても楽しい。かといって息継ぎが大きくて前のめりになるような感覚はなく、ほどよいタイミングでつないでくれる。速度なんて50km/hくらいしか出していない市街地なのに、こんなにもリズミカルな走りが味わえるとは、早くも類い稀なるバランスのよさを感じさせる。
そして首都高速のゲートを抜け、一気に合流に向かっていく上り坂もパワーは十分で、余裕さえ感じながら本線に滑り込む。そこからさらにアクセルを踏み込んでいけば、軽やかな加速フィールが伸びやかに続き、あっという間に流れにのれる。ガッチリとした剛性感で下半身はビクともせず、直進はもちろん車線変更での安定感も抜群。軽やかなのにしっかりとした接地感があるから、小さくても頼もしい相棒と一緒に走っている感覚だ。
トゥインゴ Sの自然吸気エンジンは、排気量がターボの897ccから100ccアップの997ccになっているものの、最高出力73PS/最大トルク95Nmと少しずつ控えめになり、とくにトルクは135Nmが2500rpmで発生するターボに比べ、自然吸気は95Nmが4000rpmで発生するという違いがある。ただ、車両重量は950kgと70kgほど軽くなっており、その恩恵もあるのか4000rpmに達するのは一瞬に近いもの。だから、何度でもダッシュする爽快な加速が楽しめるし、欲しいところで欲しいだけのパワーが得られて、自分の意思で操っているという満足感も高い。
郊外のヘアピンカーブが頻発する山道を走ってみれば、RRの本領発揮とばかりにクルクルと面白いように向きを変え、まるでオシリを振ってコーナーをかわしていくイメージさえ湧いてくる。次のコーナーはどう切り込んでいこうか。ステアリングを握る手にチカラが走り、意識を道と挙動に集中させ、足の角度をジワリジワリと加減してクリア。こんなことを続けていたら、退屈するヒマもない。気がつけば30分くらい平気で近所を走り、すっかり満たされた気分だ。EDCモデルでもこうしたシーンで相当に楽しいコンパクトなのは間違いないが、マイナーチェンジでやや上質感がアップして大人っぽくなったと感じていた。それが、トゥインゴ Sはまた当初の元気いっぱい・天真爛漫なトゥインゴが帰ってきた! そう思える、手放しで大歓迎したいモデルである。
装備としては、ホイールがアロイホイールではなくホイールカバーになり、助手席のワンタッチリクライニングがダイヤル式になるが、あとはオートエアコンや5:5分割可倒式のリアシートといった室内の使い勝手、EBA(緊急時ブレーキアシスト)などの安全装備もEDCと変わらない。アイドリングストップのストップ&スタート機能、ヒルスタートアシストが5速MTになっても装着されているのは嬉しいところ。そして何より、価格は179万円と、EDCより19万6000円もリーズナブルでもはや軽自動車並みだ。小さくても、オシャレさと実用性と走りの楽しさは絶対に譲らない。そんなパリジャン・パリジェンヌの心意気そのもののようなトゥインゴ Sは、便利なだけのクルマに飽きた人にビビビと鋭く響くことだろう。
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April 14, 2020 at 10:00PM
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