英国のチューニングメーカーBBRが、3代目マツダ ロードスター(NC)のチューニングキットを発表しました。最大の特徴は、ターボではなく自然吸気エンジンを採用していることです。その結果、オクタン価95または98のガソリンを使用すれば、最高出力220馬力/最大トルク236Nmを発生させることができます。
BBRはどのようにパワーアップを実現したのか?答えは簡単です。エンジンに独立式のスロットルボディ(ITB)を採用したのです。
この手法は、BMW E28 M5とE46 M3にも採用されています。では、独立したスロットルボディは何のためにあるのでしょうか?
通常の乗用車では、すべてのシリンダーが1つのスロットルボディを共有しています。これは一般道での使用には適していますが、ハイパフォーマンスカーには理想的とは言えません。
ITBでは、各シリンダーにそれぞれバタフライバルブを取り付けて吸気量を調整します。
ITBで武装したエンジンは、各シリンダーが個別のスロットルボディで瞬時に反応するため、アクセルレスポンスが向上します。また、燃焼室内の空気量を増やすことで、より多くのパワーとトルクを引き出すことができます。
BBRは、チューニングを施したアルミ合金製の45mm DCOEとインレットパイプを用いて、ロードスターのITBシステムを構築。エンジンルーム内にすっきりと収まるように、必要以上の改造を加えないよう仕上げています。
その結果、ボンネットを開けたときには純正とほとんど変わらない見た目になりました。独立式スロットルボディを装備していることがわかるのは、主張の激しいガソリンヘッドくらいです。
BBRによれば、この自然吸気チューニングパッケージは、2005年~2015年に販売された3代目の「NC」ロードスター用に最適であるとのこと。
パッケージ内容としてはECUの再調整、4-into-1のステンレス製エキゾーストマニホールド、カムシャフト、BBR独自のエアレールシステムなどが含まれ、オプションでハイフローエアクリーナーも用意されています。
改造には大掛かりな作業を必要とせず、純正の仕様に戻すのも簡単です。価格は4,295ポンド(56万円)。オーナーが自分で作業する場合は、DIYキットが3,495ポンド(46万円)から販売されています。
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