2022年2月24日(木)に発売された『三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE OFFICIAL VISUAL BOOK』では、三代目JSBをはじめ、EXILEやBTS、三浦大知、ヒプノシスマイクなど国内外を問わず、数多くのアーティストのMIXを手がけてきたミックスエンジニアであるD.O.I.氏へインタビュー。誌面には収まりきらなかった三代目JSBメンバーとの秘話を特別に紹介する。
「三者三様の個性が最高の音楽を生み出す」
これまでたくさんのアーティストのMIXを手がけてきました。その仕事のなかで僕が大切にしているのは「違和感」。アーティストには細かい修正を言わない人もいるし、大きい変更を最終段階でも提案してくる人もいる。アーティストが聴く前にかなり細かく作業はしているのですが、「え?」と思うような事を提案される時もある。そういったアイデアに「違和感」を感じながら試してみると、確かにおもしろい。出来上がりも新しくて、進化を感じる。そんなお互いが成長していく仕事が楽しいですね。
三代目JSBの7人のメンバーのうち、付き合いが深いのはボーカルの今市くん、登坂くん、そしてELLYくんの3人。ELLYくんはパフォーマーですが三代目の楽曲でラップを担当し、ソロ作品も制作しているので、僕のスタジオによく来ています。
3人は僕に「違和感」を与えてくれます。それも、三者三様、違ったやり方で。今市くんは思いついたことを事細かに言ってくるタイプ。繊細な性格で、ディテールへのこだわりが強いですね。でも、口やかましい感じではなく、くったくのない性格も手伝って、彼との会話はとても楽しいんです。
登坂くんは今市くんとは対照的に、「これ、言ったほうがいいよな」と思えることを厳選して話してくるタイプ。いつもは口数少なく、クールに、デンと構えている。だから、彼の意見は「きっと正しいんだろうな」と思わせる力があるんです。リーダータイプというのかな。会社勤めの道を選んだとしても、彼なら成功していたと思います。
ELLYくんは、ひらめきが突然降ってくる天才肌です。楽曲の最終仕上げ段階でも、楽曲の根本的なところを「ここ、こうするとどうですか?」と大胆なことを言ってきたりする。「この段階で、それを言う?」と驚くこともありますが、試してみると確かにおもしろい。彼のアイデアには、みんな一目置いています。
それと、彼らは時代の先を行く意識が高い。代表曲の一つになった「R.Y.U.S.E.I.」は、サビのパートに歌がありません。今でこそ一般的な手法ですが、2014年の発売当時はかなり実験的な試みだったと思います。
それに、フィーチャリングアーティストも豪華。LDHは世界をしっかりと見据えていて、海外の旬のアーティストを連れてきて、コラボレートを試している。例えば、アフロジャック。彼は僕の大好きなアーティストの一人で、「まさかアフロジャックと一緒に仕事ができるとは! すごいな」と感激しました。
各メンバーはもちろん、LDHが一丸となって作り上げた三代目JSBの世界観も素晴らしい。家族を連れてライブに行ったことがありますが、いつも一緒に仕事をしている時とは別の一面がみえ、彼らのもつエナジーとパワーに改めて驚かされました。ステージのセットや構成、映像、パフォーマンス……。桁違いのライブ力に圧倒されるばかりでしたね。
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