移動人力車「小諸(こもろ)のオモロい人力車 きらく屋」が2月中旬から、眼鏡橋など長崎市内の観光地を巡りながら人力車サービスを提供している。(長崎経済新聞)
長野県小諸市を拠点に車夫を務める喜楽屋笑太さんは「4年前の4月に独立し、旅をしたいという思いや、いろいろな可能性を追求したいと思っていたことから旅を始め、国内で旅しながら人力車を引いている。もともと小諸という場所は冬場にお客さんが減ってしまうので、もっと自分にしかできないことややりがいを感じたいと思っていた。まずは日本の南から旅しようと、一昨年、鹿児島からこの冬の旅を始めた」と話す。
10年前から人力車の仕事をしているという喜楽屋さん。「前回は鹿児島県、宮崎県、大分県を訪れた。今回は熊本県を訪れ小浜での営業後に長崎市に入った」という。
福岡県糸島市在住で初めて長崎に旅行に来たという利用客の高橋洋介さん、成美さんは、人力車は初めての体験だったという。「とても楽しかった。乗車すると思ったよりも高さがあった。途中クイズがあったり、撮影をしてくれたりして、とても楽しい旅行になった」と乗車の感想を話した。
現地に入ってから街ごとの観光地に自ら赴き、パンフレットなどを参考にルートを決めているという喜楽屋さん。「各スポットの説明も現地に入ってから自分で勉強している。人力車を引きながら行う『ジャンプ』も見せ場の一つ」と笑顔を見せる。人力車の車体を大きく動かしながら自身もジャンプをするこの動きはジャッキーチェンが好きだという喜楽屋さんが映画に登場する「カンフーアクション」の要素を人力車でできないかと考え、お客さんを楽しませる「観光(カンコー)アクション」として考えたもの。
「長崎を含めた九州はとても人が温かい。全てアポなしで行き、営業の交渉をしているが、よそ者の僕を受け入れてくれる土壌がある。長崎はちゃんぽんのイメージだったが、長崎に来て『和華蘭』といういい言葉を教えてもらった」と話す喜楽屋さん。長崎の印象について、「長崎では熊本で教えてもらった人力車の第一人者の方に会えた。とても面倒見の良い方で、人力車の歴史や車体について話した。尾曲がり猫神社とのコラボも本当に皆さんいい人たちで、お客さんも楽しんでいたが自分が一番楽しんだ」と話す。
喜楽屋さんは行く先々で営業していることから、長崎市では残り3~4回の人力車の営業を予定している。今後は浦上地区で営業し、その後は佐世保へ移動して今回の旅そのものは3月中旬まで続けるという。
出島での営業は3月2日まで。それ以降は長崎市内を回り、月末まで県内数カ所を回る。
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