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Monday, December 20, 2021

『HIC Pipe Pro』優勝でジョン・ジョン・フローレンスが故アンディ・アイアンズの記録を上回る! - THE SURF NEWS「サーフニュース」

現地時間12月18日、オアフ島・ノースショアのパイプラインを舞台とした『HIC Pipe Pro』が終了。

ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)が、公式6-8ftレンジプラスのパーフェクトなパイプとバックドアで他を圧倒するバレルライドを連発して優勝した。

2021年CT開幕戦「パイプマスターズ」を制し、ハレイワで開催されたCS最終戦『Haleiwa Challenger』でも圧勝していたていたジョン・ジョンは、今回のパイプでノースショアのイベントを3連勝。
通算ではノースショアで10勝目、これは故アンディ・アイアンズが持っていた9勝を上回る大記録だ。

「信じられないよ。これまでアンディの記録と並んでいたなんてね。彼は私達兄弟を始め、ここで育ったみんなに大きなインスピレーションを与えている。彼がワールドタイトルを獲得したり、ケリーと戦う姿を見て育ったんだ。今でも多くのインスピレーションを受けているよ」
ジョン・ジョン・フローレンス

ジョン・ジョンの弟、イヴァンの10ポイントライド

(イヴァン・フローレンス)
PHOTO:© WSL/Keoki

ジョン・ジョンの二人の弟ではビッグウェーブの世界などで活躍しているネイザンが注目されることが多い。

もう一人の弟、イヴァンはコンテストに積極的ではなく、フリーサーフィンやスケートボードを楽しむ普通の青年だが、そのスキルは確実にフローレンス兄弟の血を引いており、『Pipe Pro』初出場にも関わらず、QFではイベント唯一のパーフェクト10をマーク。
一気に時の人になり、初のQSファイナル進出まで果たした。

「今までパイプラインの大会に参加した中で一番楽しかったね。兄と対戦することは本当に面白いし、興奮する。とても楽しいよ。ヒートを勝ち進んでいく気持ちって最高なんだね。それに誰もいないパイプライン。これ以上のことはないよ」
イヴァン・フローレンス

兄弟対決となったファイナル

(ジョン・ジョン・フローレンス)
PHOTO:© WSL/Keoki

アップカマーのバロン・マミヤとカイネヘ・ハントを交えたファイナルでもイヴァンは8.00を出して兄ジョン・ジョンに迫ったが、バロンが終盤に追い上げてリードした後、最後の最後にジョン・ジョンがパイプラインで完璧に近いバレルライドを披露して9.67。
まるで映画のような逆転劇で主役の座を奪った。
あの一本は今シーズンのノースショアでジョン・ジョンが誰よりも’持っていた’ことを証明していた。
本当に見事な一本だった。

「このイベントで優勝出来て本当に嬉しい。特にハレイワのすぐ後だしね。沢山の良いサーファーが参加していたから、このイベントに挑む前はちょっとだけ緊張したんだ。でも、楽しくリズムを取り戻すことが出来て、数ヶ月後の開幕戦の準備にもなった。凄いファイナルだった。興奮したね。あんな勝ち方がいつも出来れば本当に楽しいよね。最後の最後、あの瞬間のために全て積み重ねてきたんだ」
ジョン・ジョン・フローレンス

『HIC Pipe Pro』が終了したノースショアでは2021年12月21日〜2022年1月21日の期間でデジタル形式の『Vans Triple Crown of Surfing』や、条件付きながらワイメアの『Eddie Aikau Big Wave Invitational』が控えている。

そして、2022年1月29日〜2月10日に2022シーズンのCT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』が開催される。

『HIC Pipe Pro』メンズ結果
1位 ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
2位 バロン・マミヤ(HAW)
3位 イヴァン・フローレンス(HAW)
4位 カイネヘ・ハント(HAW)

CT開幕戦に出場する2名のワイルドカード

(バロン・マミヤ)
PHOTO:© WSL/Keoki

『HIC Pipe Pro』は2022シーズンのCT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』のワイルドカードもかかった重要なイベントだった。

メンズはCT選手のジョン・ジョンが優勝したため、2位のバロン・マミヤ(HAW)が獲得。
バロンは2019年、『Volcom』が冠スポンサーだった今イベントでも2位になっていた。
惜しくもジョン・ジョンに優勝は奪われたが、QFではCT選手のセス・モニーツ(HAW)を倒すなど、パイプラインでのスキルの高さを見せていた。

「CTに出場出来るなんて最高!パイプは大好きだし、この波でサーフィンして育ったんだ。世界のトップサーファーと一緒にサーフィンをして、自分の実力を確認するのが楽しみさ。優勝出来なかったのは確かに辛いけど、十分な結果を残した。ファイナルに進出してCT出場権を得たんだからね。今年はあまり良い年ではなかったので、ファイナルに進出して2位になれて、とても嬉しいよ」
バロン・マミヤ

(モアナ・ウォン)
PHOTO:© WSL/Keoki

ウィメンズサイドはモアナ・ウォン(HAW)がガブリエラ・ブライアン(HAW)、ブリッサ・ヘネシー(CRI)などの強豪を抑えて優勝してCT開幕戦のワイルドカードを手に入れた。

Round of 32ではウィメンズで唯一の9ポイントを出し、シングルスコアのトップ3も独占するなど素晴らしいサーフィンを披露していたモアナ。
21歳の彼女はオアフ島に住む5人の若手女子に着目したサーフィンムービー、『Surf Girls Kaikaina』に出演しており、彼女達の姉的存在としてパイプにも果敢にチャージする数少ないウィメンズサーファーだ。

「優勝したいとずっと思っていたこのコンテストで遂に優勝することが出来たわ。私は12歳の時からこのコンテストに参加しているの。WSLの前のベティ・デポリートがこのコンテストを主催していた時からね。私は何年も参加してきて、いつもあと一歩だった。やっと目標を達成することが出来て、本当に嬉しいわ」
モアナ・ウォン

(モアナ・ウォン) PHOTO:© WSL/Keoki

2014年の『Surf n Sea Pipeline Pro』からパイプラインのQSに毎回出場しているモアナ。
その時はべサニー・ハミルトン、2016年『Wahine Pipe Pro』は前田マヒナ、2018年『Wahine Pipe Pro』は今回3位だったガブリエラが優勝してモアナは全て2位という結果だった。
ようやく頂点に立ち、更に2022年にはウィメンズCTとしては初開催となる『Billabong Pro Pipeline』に出場が決定。

世界最高の舞台での彼女のサーフィンに注目しよう。

『HIC Pipe Pro』ウィメンズ結果
1位 モアナ・ウォン(HAW)
2位 ブリッサ・ヘネシー(CRI)
3位 ガブリエラ・ブライアン(HAW)
4位 ブリアナ・コープ(HAW)

WSL公式サイト:http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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