渡辺翔太郎
鳥取県境港市の境港観光協会が12日、妖怪をお題にした「妖怪川柳」コンテストの入賞作10点を発表した。一般の部の大賞には、新型コロナウイルス感染症の終息を願う気持ちをろくろ首に重ねた「2年自粛 伸びっ放しの ろくろ首」と、テレワークのとき汚れた部屋をぬりかべに隠してもらいたいという思いを込めた「ぬりかべで 汚部屋（おべや）隠して テレワーク」が選ばれた。
全国から3375句が寄せられた。特別審査員の一人で歌人の俵万智さんは「川柳を通して妖怪たちの生き生きとした表情に出会えてとても楽しい時間を過ごせた。妖怪と川柳は相性がいいなと感じた」と講評した。
境港観光協会の結城豊弘会長は「前向きにコロナをとらえようとする句もあった。句を読んでくすっと笑って、境港に遊びにきて妖怪に触れてほしい」と話した。（渡辺翔太郎）
「妖怪川柳」入賞作
【一般の部】
2年自粛 伸びっ放しの ろくろ首（東京都・50代女性）
ぬりかべで 汚部屋（おべや）隠して テレワーク（京都市・37歳女性）
コロナ禍で 一反木綿も 不織布に（横浜市・63歳女性）
倉ぼっこ アベノマスクを 持て余す（埼玉県・57歳男性）
目力は バックベアード うちの妻（東京都・38歳男性）
【中学生以下の部】
ご近所へ 呼子が運ぶ 痴話喧嘩（げんか）（静岡県・小5女子）
無観客 こっそり観（み）てる ろくろ首（鹿児島市・中3男子）
のっぺらぼう ピクトグラムに 仲間入り（岡山県・小3女子）
雪女 彼の前では 水浸し（長崎市・中3男子）
山道に たたずむ天狗（てんぐ） ソロキャンプ（東京都・中2女子）
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