『あつまれ どうぶつの森』は間違いなく楽しいのだが、ほかのゲームと楽しみ方が少し異なる。興奮して「このゲームはすごいぞ!」とはあまりならず、ふとした瞬間にじんわりと喜びがあふれる。心が穏やかになる瞬間がいくつもある、と言えばいいだろうか。
「『あつまれ どうぶつの森』は、なぜ時間操作したくなるほど超スローライフなのか?」という記事でも書いたように、本作は日常の機微を楽しむゲームだ。今回は具体的にどんな瞬間で日々の喜びを感じられたかを10項目で伝えよう。
1.どうぶつたちからの手紙
同じ島に住んでいるどうぶつたちは、手紙のやり取りをするのが好きである。あなたが何もしなくても、たまに手紙を送ってくれるだろう。
手紙は基本的に他愛のない内容だが、場合によっては彼らが好意を示してくれることもある。私はチャスから「だいじなナカマ」と書かれた手紙をもらい、思わず喜んでしまった。こんな手紙をもらえることは幸福以外の何物でもないだろう。
2.感謝されたとき
島クリエイターが解放されると、あなたは道を自由に引けるようになる。そして道をいろいろな場所に作っていると、そのうちどうぶつたちに感謝されるだろう。
プレイヤーはあくまで自分のためにやっているのだが、それでもどうぶつたちは喜んでくれるのだ。自分のために行ったことを他人にも喜ばれるということは、得難い幸せだ。あなたが島を良いものにしようと考えて道を引いていたのならば、どうぶつたちの感謝が染み入ることだろう。
3.音のこだわりに気づいた瞬間
島では雨が降ることもある。このゲームでは傘をささなくてもなんら問題ないが、関連アイテムはいろいろと存在する。単なる雰囲気作りのために専用アイテムがたくさん存在するわけだ。
そして傘をさした瞬間、雨の音が変わる。たとえばビニール傘の場合、張られたビニールに雨が当たる音がきちんとするのだ。この音を聞いた瞬間、現実でビニール傘をさしているときの記憶が蘇り、島で降る雨のリアリティがグッと上がるのである。
音といえば、足音にもこだわりがある。わかりやすいのは博物館で、特別なフロアを歩くと足音が変わるし、場所によっては反響もする。屋外も道の素材によって足音が変化するし、履いている靴によって音が高くなったりする。音の変化が生活に現実感を与え、この世界をより楽しいものに感じさせてくれるのだ。
4.カブを買わなくていいとき
島が発展してくると、毎週日曜の午前にカブ売りがやってくる。カブはベルを儲けたい人には必須のアイテムで、毎週のように大量購入する人も珍しくはない。
しかし、カブを買うには手間も金もかかるし、損をするリスクもある。何よりベルに余裕がある人は別に買わなくてもいい。あるいは、買うにしても少量でもいいのだ。
「やりたくないことは別にやらなくてもいい」というのが本シリーズの特徴である。「すべき要素はいっぱいあるが、それを無視してのんびり過ごす」という選択ができる瞬間ほど、幸福なときはない。カブを無視できるときは裕福で、満たされている証拠だ。
5.とたけけの演奏を聴いてるとき
すでに、島にとたけけが訪れるようになったという人も多いかもしれない。ある条件を満たすと、毎週土曜日にとたけけがやってきて、さまざまな曲を弾き語りで演奏してくれるのだ。
ポップス、メタル、ユーロビートなど、とたけけはギター一本でいろいろなリクエストに応えてくれる。おかげで土曜日は、一週間のなかでも特別な日になるのだ。お祭りというほどではないが、それでも足を運びたくなる小さな幸福を運んできてくれる。
6.どうぶつたちが歌っているとき
島で曲を流していると、どうぶつたちがそれを口ずさむようになる。ひとり(一匹か?)で歌うのみならず、誰かが歌っているのを聞いたり、あるいはデュエットすることもある。
住人たちがどうぶつ語で歌う姿はそれだけでかわいいし、自分の流している曲がどうぶつたちに影響を与えたと実感できるのも嬉しい。ただ自分が島を作るだけではなく、そこにいるどうぶつたちもそれをきちんと見ているのだ。
7.しずえの笑顔を見ているとき
本作では途中から登場する人気キャラクター「しずえ」。前作とは異なりチュートリアルを担当していないので、以前ほどのインパクトはないかもしれない。しかし、毎朝の挨拶があまりにもキュートだ。個人的に好きなのは、挨拶を終えたあとに首をかしげる姿である。
また、彼女は昨晩見たテレビ番組の話もしてくれる(実際に家具のテレビをつけると、いろいろな番組が放送されていることがわかる)。しずえのようにテレビ番組を見ていることを明言するどうぶつがいると、あのテレビ番組は本当に存在して、テレビ局もあってタレントもいて……と、島の外まで想像が広がるのだ。
しかし、いつも仕事で忙しそうなしずえは、いったいいつテレビを見ているのだろうか?
8.贈り物を使ってくれているとき
どうぶつたちには贈り物をあげることができる。私の場合、虎柄のTシャツを着ていたクロコに、トラの絵が描かれたプリントTシャツをあげた。彼女はそれをちゃんと着てくれているうえ、非常に気に入っているのだ。あまりにも滑稽だが、気に入っているのならいいだろう。
贈り物をして相手に喜んでもらう、というのはとても楽しい。どうぶつたちにはそれぞれ好みがあり、贈ったものが必ずしも使われるわけではないようだ。だからこそ、贈り物が成功したときは本当に嬉しい。
9.親しい人と一緒にのんびりしているとき
本作の重要なポイントは、他プレイヤーとマルチプレイができること。極端な話、誰かと一緒に遊んでもすることはそこまでたくさんあるわけではないのだが、のんびり時間を共有することが重要なのだ。ただ博物館を見て回るだけでもいい。椅子に座っておしゃべりするのもいいだろう。
私の場合、奥さんと一緒にこのゲームを遊ぶのがとても楽しい。彼女は実際に隣にいるのに、あえて島で会うことによって特別なシチュエーションになるのだ。『あつまれ どうぶつの森』で会うだけなのに、喜びが増す。不思議なゲームだ。
10.夜中に空を見上げているとき
ゲームを遊ぶときはつい何かをしたくなるかもしれないが、島ではただただ夜空を眺めるのもいい体験だ。晴れている日は星や月が美しいし、耳をすませば風や波の音を楽しめる。夜中になるとできることは少ないが、それでもこの時間に島を訪れたくなるのだ。
また、深夜のBGMも素晴らしい。眠れぬ夜に、あまりにも早い時間に起きてしまった日は、ゲームを起動して聴いてみるのもいいだろう。午前5時の曲は特に美しい。なぜ本作は、こんな曲をとんでもない時間に隠しているのだろうか、とも思うかもしれない。しかし、午前5時に聴くのが一番沁みるのだ。
渡邉卓也(@SSSSSDM)はフリーランスのゲームライター。好きなファッションは「クマのかぶりもの」。
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May 02, 2020 at 10:00AM
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『あつまれ どうぶつの森』を遊んでいると心穏やかになる10の瞬間 - IGN JAPAN
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