クルマづくりにも共通する、
プロセスの魅力。
僕が車を好きになったのは、絵画制作と車をリンクして考えるようになってからなんです。車に興味がなかった頃は、車の外側だけしか見ていませんでした。「かっこいいデザインだな」と。でもある時、内側、裏側にあるコンセプトや歴史に気が付いたんです。その時から車に対する見方が変わって、そこからはどんどん惹かれていきました。
具体的には、例えば、花の絵があったとしても、多くの人は「花」の表側のイメージ。つまり、「表面的な形態」への興味がほとんどかと思います。でも、その「描かれた花」の裏側には、絵が描かれるに至った作者のコンセプトや、絵画の歴史の引用、社会への接続が隠されています。絵画鑑賞の本当の面白さって、表側と裏側を両面から視ることなんです。これは、車づくりにも通じる部分があると思うんです。
BMWでいえば、象徴である「キドニーグリル」のように、伝統的に引き継いできたデザインとイメージがあって、それを時代に合わせて変化させていく一方で、車としての機能もあらゆる可能性を追求していますよね。エンジン、タイヤ、シャーシ、内部システムなどの開発と改良、次々と現れる新しい技術との融合、これらがすべて一体化されて“車”というひとつの形を成していること、この形を成すために考え尽くされていること、これは、絵を描くことと同じだなと思ったんです。
からの記事と詳細 ( 画家・大庭大介さんが語る、創作のモチベーションとなる“未知を追求する歓び” - BMW.com )
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