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Thursday, June 16, 2022

89歳のちぎり絵 和紙で生き生き 「最初で最後の作品展」開催 - 朝日新聞デジタル

芳垣文子

 【神奈川】横浜市在住の89歳になる女性が18、19の両日、鎌倉市内のカフェでちぎり絵の作品展を開く。近く高齢者施設に入ることになっており、「最初で最後の作品展」になるという。

 保土ケ谷区の安田葉子さんで、1932(昭和7)年東京生まれ。昔から手先を使った細かい作業が好きで、15年ほど前に当時暮らしていた地域の講座で習い始めたのがきっかけだった。

 気に入ったカレンダーや雑誌の写真、絵などをモチーフにして下絵を描く。はさみは使わず、手でちぎった和紙を、薄くのばしたのりの上に丹念に貼り付けていく。和紙のグラデーションを利用しながら、ひげや髪の毛など細い線は紙の繊維を使って表現する。「どんな色を使うか和紙から選ぶのがとても楽しい」と安田さん。

 繊細に作り込まれた作品は60点以上あり、人物や草花、動物などが生き生きと表現されている。多くの人に見てもらえたらと、娘の多々良佳代さん、佳代さんの娘で孫の麻里菜さん(27)、萌さん(21)らが提案して作品展を開くことになった。会場には、安田さんが幼いころに夏を過ごし思い出深い鎌倉を選んだ。萌さんはインスタグラムで作品を紹介しており、「自慢の祖母です」と話す。

 一人暮らしの安田さんは食事の支度や入浴など身の回りのことは自分でできるが、年を重ねて少しずつ不安が募ってきたといい、近々高齢者施設に入所する予定だ。作品展は「ありがたいこと、夢のようです」と顔をほころばせる。

 18、19日午前11時~午後5時、会場は鎌倉市佐助2丁目の「佐助カフェ」(JR鎌倉駅西口徒歩約12分)。入場無料。問い合わせは多々良佳代さん(070・8483・0211)へ。(芳垣文子)

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