ナイスな〝おもてなし〟だ。巨人・吉川尚輝内野手(27)がアダム・ウォーカー外野手(30)と将棋対決を行い、敗れたと聞いた。米国出身で来日1年目のウォーカーは将棋のルールを知っていて、しかも日本人に勝つほど強いのか…⁈ と驚いたが、そうではなかった。ウォーカーの証言から、吉川が外国人選手から慕われる理由が分かった。
「吉川がいろいろとやり方を教えてくれて、本当に楽しい時間を過ごせた。幼い時にやったチェスと似ているところもあったけど…(日本語で)ムズカシイ!」
助っ人が楽しそうに振り返ったのは6月27日の夜の出来事。チームは翌28日の中日戦(山形)を前に、将棋の駒の産地として知られる山形・天童市に宿泊。2人は宿舎にあった巨大将棋盤で、同じく来日1年目のポランコも交えて将棋を指したという。その様子は球団公式インスタグラムにもアップされ、大きな反響を呼んだ。
動画に映されていなかった勝負の結果をウォーカーに聞いた。すると、吉川が駒を動かしたり、頭を抱えたりするモノマネも交え、笑いながら教えてくれた。
「吉川から『例えば俺ならこうするよ』と毎回、アドバイスをもらっていたんだ。終盤、彼の助言で駒を動かしたあと、吉川が『あれ! これ俺負けたじゃん!』みたいになっていた。それで結果的に僕が勝ったんだ」
日本文化に触れ、勝利も味わった助っ人は「とても楽しい時間だった」と繰り返した。吉川がさりげなく勝利を味わわせてあげたのは推して知るべし。異国の地で戦う仲間への優しさだろうと思った。
将棋対決に限らず、吉川はウォーカーとポランコから好かれている印象がある。練習中や試合中のベンチでよく声をかけられている。以前、ポランコと話し込んでいたことについて、吉川は「ポランコはすごくコミュニケーションをとってきてくれるので。(何で話している?)多分、英語です。僕は英語しゃべらないので、ジェスチャーで」と言っていたが、楽しそうに会話しているのをよく見る。シャイな性格だが、優しさとコミュニケーション能力の高さで助っ人を喜ばせている。
今季はポランコ、ウォーカーの両助っ人が頼もしい戦力になっているが、吉川の隠れた貢献があるのかもしれない。(谷川直之)
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