ビートルズの名作を観ながら話したり、ユージン・スミスの『ジャズ・ロフト』について濃いトークをしたり…。
前回のエッセイの冒頭で6月7日に立川のシネマ・シティで『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』の上映に合わせたトークイベントをやったことは書いたが、その9日後の16日にはよしもと有楽町シアターでダイノジの大谷ノブ彦クン、こがけんと客席でお客さんと一緒に映画を観ながら生解説、トークを行うという前例のないROCKムービー上映会「Rock Talks Movie Lab.~A HARD DAY'S NIGHT~」を企画・プロデュースした。上映した映画はビートルズ主演の名作『ハード・デイズ・ナイト』。『ダイノジ大谷ノブ彦の 俺のROCK LIFE! 』という抜群におもしろい本も出して、ロック・フェスでDJもしているROCK狂の大谷クンのツッコミがいい感じで、客席からは笑いもあがり、とても楽しいイベントになったが(次回は8月15日に今度はボブ・ディランのドキュメンタリー『ドント・ルック・バック』を上映する)、7月は3日に「ピーター・バラカンが選んだ音楽映画フェスティバル」と銘打って角川シネマ有楽町で2日から15日まで催されたイベントにゲストとして呼ばれ、9月にロードショー公開される映画『MINAMATAーミナマター』で脚光を浴びる写真家ユージン・スミスが遺した写真や録音テープで構成された『ジャズ・ロフト』について濃いトークをした。 気分はどこか“伝道師”。ピーターとは7月24日に「円盤寄席」と銘打って金沢の北國新聞赤羽ホールで、レコードをかけてトークをする2時間近いイベントまで実現させてしまったが、その1週間前の7月17日には大阪の堂島に1年前にオープンしたZentis Osakaの1周年記念イベントとしてその日が命日のビリー・ホリデイの名唱を極上のオーディオで聴くというサロン・コンサートも企画・プロデュースした。うれしいことに昼夜とも満席。お客様の満足そうな顔と文字通り天国からビリーが降臨してきたような空間では昼からふたりでワインを2本もあけてしまう人達もいて、アナログ盤の値打ちを改めて実感できたが、7月8日にLUNA SEA/X JAPANのSUGIZOをゲストとして招いてシネマ・シティでミック・ロンソンのドキュメンタリー『ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡』の上映とトークのイベントを催した時に客席を埋めつくしていた若い観客を目にすると、レコードや映画というメディアが確実にエンタテインメントとして存続していることが実感できた。 Zentis Osakaでは9月28日にはマイルス・デイヴィスの命日に合わせたイベントが決定。ビリー・ホリデイが亡くなった7月17日がマイルスと並ぶジャズ界の巨匠ジョン・コルトレーンの命日でもあったので、名曲『ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ』の聴き比べもしたが、マイルスが降臨する夜はまず僕自身が一番楽しい時間を過ごせるのかも知れない。
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