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Sunday, May 17, 2020

早期発見が難しい「目の病気」…簡単にできるセルフチェック法 | 富裕層向け資産防衛メディア - 幻冬舎ゴールドオンライン

早期発見が難しい「目の病気」…簡単にできるセルフチェック法

「黄斑」という器官には、ものを見るのに必要な視神経が集まっていて、私たちの視界を常に支えています。そのため常に強いストレスが掛かっており、悪い影響を与える生活習慣を続けることで、病気になってしまうことがあります。今回は、はんがい眼科・板谷正紀理事長の著書『目の悩みは眼底を疑いなさい「見える」を支える“黄斑”のチカラ』より一部を抜粋し、疲れ目と間違えやすい「黄斑の病気」と、そのチェック方法を紹介します。

「目を使わないほうがいいですか?」

よく患者さんが「目を使わないほうがいいですか?」と質問なさいます。

その時、私は「いえ、どんどん目を使ってください。目を使って病気が悪化することはありません」と答えます。

患者さんは、目の病気によって不安になられ、病気の原因を自分や自分の生活に求めてしまわれるのです。二次的に心の病気になってしまわれることもあります。目は使うためにあり、使って減るものでもなく、病気を悪化させるものでもないのです。まず、安心して日々の生活をお送りください。

黄斑はものを見ることで大量の酸素を消費して、酸化ストレスを生み出しています。しかし、起きている限り目を使わないことは不可能です。

眼底にある「黄斑」が、私たちの視界を支えている

[図表1]目の構造 眼底にある「黄斑」が、私たちの視界を支えている

PC作業をやめて目を休めても、他のものを見ている限り黄斑は休んでいません。黄斑を休ませるには目を閉じるしかありません。暗闇で生活すると、目の病気にはならないかもしれませんが、現実的ではありません。

しかし、ご安心を。黄斑は網膜色素上皮と脈絡膜という守護神に強力に守られていますので、いくら使っても問題ありません。

[図表2]黄斑の構造

ただし、守護神が十分働くためには「栄養素」が必要であり、守護神を弱める喫煙を遠ざける必要があります。また、適度な運動や十分な睡眠も必要です。黄斑の守護神の力は身体の健康により得ているものだと思います。(関連記事:A型気質の男性は要注意!「目に悪い生活習慣」とその改善策

ブルーライトは、本当に目に悪いのか?

強いブルーライトにご用心紫外線(UV)も眼にダメージを与えるといわれています。しかし、実際には紫外線のほとんどは角膜と水晶体で吸収されますから、黄斑までは届きません。

よくできたもので、人間の眼球は「UVカット機能付き」なのです。

ところが、紫外線よりも波長の長い「青色光」(ブルーライト)は、角膜や水晶体を透過して黄斑まで到達します。実際にブルーライトが眼にどれだけ悪影響を及ぼしているかは、医学界でも意見の分かれるところではっきりとした結論は出ていません。

ブルーライトが、黄斑の代表的な病気である「加齢性黄斑変性」の原因の1つと考える研究者が増えています。そのきっかけになったのは、白内障手術後、加齢性黄斑変性の発症率が増加することがわかってきたからです。

[図表3]健康な黄斑と、滲出型加齢黄斑変性の黄斑

水晶体は加齢とともに黄色く色づきブルーライトやHEV(高エネルギー可視光線)を吸収してくれるメリットもあるのですが、白内障手術により水晶体を摘出すると、ブルーライトが透過するようになるからだと考えられています。このため、最近の眼内レンズは紫外線はもとよりブルーライトの一部(主に低波長側)をカットするものが増えています。

とはいえ結論が出ていないことは、影響がないこととイコールではありません。最近はパソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイやLED照明に多くのブルーライトが含まれており、これとどう付き合うかは、これらの機器の登場以前にはなかった課題でしょう。

パソコンやスマートフォンは見る時間を減らすことができるので、もし本当にブルーライトが黄斑の健康に有害ならば付き合い方を考える必要が出てくるでしょう。

少なくとも、眠りにつく前に薄暗いところでスマホのモニターを至近距離で眺めたりすることは避けたほうがいいでしょう。薄暗いところでは瞳が開くためより多くのブルーライトを黄斑が受けてしまうからです。

黄斑の病気は「早期発見」するのが難しい

黄斑の病気の多くは、早期に発見できれば治すことができます。また、病気になっても早期に治療を始めれば、視力もかなり回復します。この10~20年で劇的に進歩した薬物治療と手術治療の勝利です。

ところが現実には、症状がかなり進んでしまってから病院を受診される患者さんが多いのです。なぜかといいますと、黄斑の病気は、黄斑が眼のいちばん奥にあり、外からは見えないことが挙げられます。

たとえば皮膚に発疹が出たら、誰が見ても異常がわかりますから、痒みや痛みなどの症状がなくてもとりあえず皮膚科を受診するでしょう。足をくじけば激痛が走り、足首が大きく腫れるでしょう。

これはただ事ではないとわかりますからすぐに整形外科に行ってレントゲンを撮ります。そうすると医師は骨の状態が見えますから、骨折しているか捻挫なのかがすぐにわかります。医療においては患者さんの自覚症状とともに、患部が“見える”ことが重要です。

黄斑の病気には痛みや痒みといった、放っておけない辛い自覚症状がありません。

初期には視界の中央が歪む症状(変視症、または歪視)がありますが、反対側の、病気でないほうの視界が正常なため、気がつきにくいのです。これは、人間の脳がこれまで通り見えているように“補正”するためです。

変視症の見え方

変視症の見え方

メガネやコンタクトレンズをつくるときなどの視力検査などで、片方ずつの目でものを見たときに気がついて受診されるケースがあります。

普段何かのきっかけで「おかしいな」と感じて鏡をのぞいても、映っているのはいつもと同じ黒い瞳です。そうすると、「きっと疲れているからだ」「少し休めばよくなるだろう」と“気のせい”でやり過ごしてしまうことが、よくあるのです。

実際、疲れ目の目薬をさしているが良くならないといって、病院に来る患者さんもいます。

「アムスラーチャート」でチェックしてみよう!

もしかしたら、あなたの黄斑はいま異常をきたしているかもしれません。この場でできる簡単なテストがありますから、ちょっとやってみましょう。

「アムスラーチャート」というマス目を引いた図があります。真ん中には●が描いてあります。右目を手で覆って左目だけで見てください(終わったら、今度は左目を手で覆って右目だけで見てください)。

[図表1]アムスラーチャート

●の周囲のマス目が歪んでいたり、影に隠れていたりはしませんか? 「歪んでいる!」というあなた、大丈夫です。[図表1]は「黄斑変性や黄斑前膜になるとこう見えます」という例で歪んだ状態で描かれています(驚かせてごめんなさい)。

ただし、次の[図表2]も歪んだり影が見えたら、すぐに眼科に行かないといけません。右目を手で覆って左眼だけで見てください。では、どうぞ!

[図表2]アムスラーチャート(テスト用)

左右の片方ずつの目で見たとき、同じようにきれいな直線のマス目が確認できた人は、ひとまず安心です。食事や生活習慣を改善して、いまの健康な黄斑を維持できるようにしてください。

板谷 正紀

医療法人クラルス はんがい眼科 理事長

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