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Sunday, November 10, 2019

大観衆の「雅子さま~」に涙 心の通じ合いを再確認 - 日刊スポーツ

大観衆の「雅子さま~」に涙 心の通じ合いを再確認 - 日刊スポーツ

天皇陛下の即位を披露するパレード「祝賀御列(おんれつ)の儀」が10日、快晴の空のもと、皇居から赤坂御所までの約4・6キロ、約30分間行われた。天皇、皇后両陛下は、オープンカーから沿道の観衆に手を振り続けた。

皇后雅子さまは時折感極まり、ハンカチで涙をぬぐわれる場面も。前日9日の国民祭典でも涙ぐまれた雅子さま。令和皇室と国民の「心の交流」がはっきり浮かび上がった。パレードには11万9000人(内閣府発表)が詰めかけた。

   ◇   ◇   ◇

「天皇、皇后両陛下ばんざーい」。えんび服に勲章を着けた天皇陛下と、白のローブデコルテ姿の皇后雅子さまは、沿道の声に最後まで手を振り続けた。

オープンカー後部座席の右側に天皇陛下、左側に雅子さま。皇居・宮殿を出発後、時速約10キロの緩やかな速度で進む車が一般道を進むと、ひときわ大きな歓声が、あちこちで飛んだ。

「雅子さま~」

すぐそばで待ち受ける観衆の声は、ダイレクトに届いたはずだ。雅子さまは次第に感極まり、目をうるませた。ハンカチでそっと涙をぬぐわれる場面もあった。それでもパレード後半の青山通りでは、晴れやかな表情が戻った。陛下と同じ右側の観衆にも手を振る気配りも忘れなかった。

両陛下のパレードは93年6月のご成婚以来。当時は緊張した表情の陛下の隣で、雅子さまは柔らかい笑顔を振りまいた。あれから26年。決して順風満帆な年月では、なかった。

雅子さまは長女愛子さまを出産後の03年、長期療養に入り、今もその過程にある。適応障がいと診断され、体調不良を理由に公の場に出られない時期も続いたが、代替わりした5月以降は、精力的な活動が続く。

10月22日の「即位礼正殿の儀」で陛下が述べられた、「国民に寄り添いながら」歩む令和皇室。ともに担う雅子さまには、行く先々で国民の温かい声が送られる。陛下とともに、通訳を介さず外国要人と会話を交わす雅子さまの姿に、国民はあらためてあこがれのまなざしを注いでいる。

雅子さまは9日の「国民祭典」でも涙ぐまれた。国民に寄り添う両陛下と、新時代の皇室を祝福する国民。皇室と国民、双方の通じ合う思いを、雅子さまの涙は感じさせてくれた。

パレードは10月22日に行われる予定が、台風19号の被害を考慮、延期された。祝賀ムードに包まれた1日は大きなトラブルもなく、無事に幕を閉じた。【中山知子】

○…「祝賀御列の儀」が終わり、5月の即位から続いてきた、国事行為としての「即位の礼」の一連の儀式は、終了した。今後は、今月14~15日に、皇位継承に伴う重要祭祀(さいし)と位置づけられる「大嘗祭(だいじょうさい)」などの行事が、控えている。

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2019-11-10 12:09:00Z
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